高気密・高断熱住宅の施工チェックポイント

(2025年11月12日)

~“性能が出る家”をつくるために確認すべきこと~

「高気密・高断熱住宅」という言葉は、今では住宅選びのスタンダードになりつつあります。
しかし、設計図上の性能値だけでは“本当に快適な住まい”は実現できません。
実際に施工現場でどれだけ正確に断熱・気密施工が行われているかが、最も重要なポイントです。

今回は、ライフボックスが重視する「高気密・高断熱住宅」の施工チェックポイントをわかりやすくご紹介します。


1. 断熱材の“隙間ゼロ”施工を確認

断熱性能を左右するのは、「どんな断熱材を使うか」よりも**“どのように施工されているか”**です。

✅チェックポイント

  • 断熱材が柱や梁の間にきちんと密着しているか

  • 継ぎ目や配線まわりに隙間がないか

  • 天井・壁・床の断熱ラインが連続しているか(断熱の途切れがない)

断熱材のわずかな隙間(1mm)でも熱は逃げると言われます。
現場では断熱工事の施工状況を確認することが大切です。


2. 気密シートの重ね幅・テープ処理を確認

気密シートは、外気の侵入・室内の湿気の侵入を防ぐための重要な層。
どれだけ断熱材を入れても、気密処理が甘ければ性能は発揮できません。

✅チェックポイント

  • シートの重ね幅が規定(100mm以上など)を確保しているか

  • コンセントや配管まわりも確実に処理されているか

  • 天井と壁の取り合い部分が丁寧に貼られているか

見えなくなる部分こそ、施工精度が問われます。
ライフボックスでは**気密測定(C値測定)**を行い、実際の施工品質を「数値」で確認します。


3. サッシ(窓)周りの断熱・気密処理

住宅の中でも熱の出入りが最も多いのが「窓」
断熱性を確保するためには、サッシ選定と取り付け施工が鍵となります。

✅チェックポイント

  • 樹脂サッシを採用しているか

  • 開口部周辺の断熱材がしっかり充填されているか

  • サッシ枠まわりのコーキング・気密テープ処理が丁寧か

窓の取り付け時にできる1mmの隙間が、家全体の気密性を大きく下げることも。
小さな部分ほど丁寧な施工が求められます。


4. 換気経路・配管まわりの気密チェック

気密を損ねる大きな要因が、「貫通部」です。
外壁を貫通する配管や配線は、気密施工の“弱点”になりやすい箇所です。

✅チェックポイント

  • 換気ダクトや給気口まわりに隙間がないか

  • エアコン配管の貫通部の処理が適切か

  • 施工後にシーリング材で確実に封止されているか

また、第三種換気や第一種換気の計画通りにダクトが施工されているかも大切。
換気のバランスが崩れると、せっかくの高気密住宅でも結露・カビのリスクが高まります。


5. 現場の“施工環境”も性能を左右する

実は、現場の環境や職人の姿勢も住宅性能に大きく影響します。

✅チェックポイント

  • 断熱材が濡れたり、汚れた状態で施工されていないか

  • 木材含水率(湿り具合)が高すぎないか

  • 施工現場の清掃・整理整頓が保たれているか

ライフボックスでは、職人が「気密・断熱の意識」を共有できる体制づくりを重視しています。
全員が「お客様の快適な暮らし」を意識して施工に臨むことで、安定した品質が実現できます。


6. 最後に「気密測定(C値測定)」で確認する

すべての施工チェックが終わった後は、実測による確認が必要です。

C値(相当隙間面積)は、家全体でどれだけ空気が漏れているかを示す数値で、
一般的に C値=1.0以下 が「高気密」と言われます。

ライフボックスでは、全棟で気密測定を実施し、測定データをお施主様に開示しています。
これにより、「図面上の性能」ではなく「実際の性能」を保証できるのです。


まとめ:性能は“施工品質”がつくる

高気密・高断熱住宅は、設計図ではなく“施工現場”で決まる性能です。

断熱材・気密シート・窓・配管…どれも見えなくなる部分ですが、
そこにこそ職人の技術と誠実さが詰まっています。

ライフボックスでは、

  • 高断熱・高気密施工の品質管理

  • 全棟の気密測定

  • 現場写真による可視化管理
    を通じて、「数字でわかる安心の家づくり」を実現しています。

「エコハウスを建てたい」「冬暖かく夏涼しい家にしたい」という方は、
ぜひお問い合わせください。


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