日本のクリスマスと料理の歴史

(2019年12月24日)

(所 敦子記事)

クリスマスが日本に伝わったのはいつ頃なのでしょうか?

 

日本のクリスマスの始まりは、1552年に行われた降誕祭だと言われています。

この年、スペイン人宣教師「フランシスコ・ザビエル」が亡くなりました。

 

宣教師「コスメ・デ・トーレス」らと共に日本を目指していたザビエルは、1549年に初めて鹿児島に来着し、日本にキリスト教を広めました。

1551年、ザビエルは山口県でキリスト教の布教活動を行っておりましたが、翌年の1552年に人生の幕を閉じました。

その年の12月、ザビエルの後を継いだ「コスメ・デ・トーレス」らが山口県の司祭館に日本人信徒を招き、

クリスマスを祝ったのが「日本で初めてのクリスマス」とされています。

日本のクリスマスが山口県発祥というのは意外です。

 

1551年に日本で初めてのクリスマスが祝われましたが、その後徳川家康がキリスト教を禁教したことも影響し、日本のクリスマス文化は根付かずにいました。

時代は移り変わり、1873年(明治6年)に禁教令が解かれたことで、日本でも再びクリスマスが行われるようになります。

その後、日本ではクリスマスの物語や歌が徐々に広まっていましたが、

1904年銀座の店頭に大きなクリスマスツリーを飾ったことがきっかけで、多くの人に知られるようになりました。

 

現在の日本のクリスマスには、チキンやケーキを食べるのが伝統になっていますが、何故食べられるようになったのでしょうか?

クリスマス料理においても全てアメリカやヨーロッパの影響だと思っている人は、「知らなかった!」という事実が多いかもしれません。

私も知りませんでした。

実はクリスマスにチキンを食べるというのは日本の文化で、キリスト教ではクリスマスには七面鳥が食べるのが伝統です。

日本にクリスマスが広まってきた頃、「クリスマスには七面鳥を食べる」という認識は人々の中にありましたが、

当時の日本にとって七面鳥を入手するのは大変困難で、実現することは難しかった。

そんな中、1970年代に日本に上陸したケンタッキーが、「クリスマスにはチキンを食べよう」という広告を掲げてチキンを売り始めたことをきっかけに、

日本の「クリスマスにはチキンを食べる」という風習が根付きました。

確かにクリスマスの季節になるとケンタッキーのCMをよく見かけますが、まさかチキンを広めた張本人だったとは驚きです。

 

クリスマスといえばデコレーションケーキ!

でも、「クリスマスにデコレーションケーキを食べる」というのも日本だけです。

デコレーションケーキもある企業の戦略がきっかけで日本のクリスマス料理に仲間入りしました。

その企業とは、現在でも大人気なお菓子屋さん「不二家」です。

そもそもデコレーションケーキは、不二家の創業者「藤井林右衛門」さんがアメリカで学び、それを日本人好みに改良したこときっかけで販売されるようになりました。

「不二家」が初めてデコレーションケーキをクリスマスケーキとして販売し始めたのをきっかけに、

日本のクリスマスケーキが広まっていきました。

 

クリスマスはキリスト教なので海外の文化をそのまま再現しているのかと思いきや、

日本風にアレンジされている部分がたくさんあります。

 

企業戦略にのせられた!?

皆様も楽しく美味しい(笑)クリスマスをお過ごし下さいね!

 

 


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